シーモアさん
いつも音楽の側に居る人
シーモアさんはピアノ教師です。プロになれる腕前であるにも関わらず、表舞台に出る事はせず、それでいてピアノに人生を捧げた人。
彼は映画の中で、静かに息をする様に鍵盤を押さえ奏でます。そして自分の生徒に対して、絡まった糸を解く様に丁寧に指導します。
音楽から全て学んで来た人。5歳の時にある曲を聴いて、それを自宅で奏でました。起きぬけに涙を流してピアノ弾いている幼いシーモアさんに気づいた母親は驚いて聞きます。
「どうして泣いているの?」
幼いシーモアさんは「この旋律が美し過ぎるから」と答えたそうです。
ひとつのこと、全てのこと
成長したシーモアさんは徴兵され、バタバタと周りの人間が倒れる中、演奏会で鍛えられた強靭な精神力でその環境を耐え抜いたと言います。そこでも彼を助けたものは音楽、ピアノでした。
「ひとつのことを突き詰めると、それはひとつではなく全てのこと となる。」